花音side



コンクリートの壁に
追い詰められ
私の顔の前には山下くんの顔があった。

山下くんの右手は壁に。
山下くんの左手は私の唇をふさぐように。



もうそれ以上言うなと言うような山下くんの瞳が

私の胸を突き刺す。