「舜哉くんの左目には 中で折れた骨が刺さってたんだ。 右目には何かの破片が 目の神経を傷つけていた。 もう分かっているだろうが 君の目が見えることはないんだ…。」 そんな……。 「あと…、」 先生が話し始めたとき 「すみませんっ。 私…、ちょっと…」 廣瀬さんの声は震えた。 「無理に聞かなくていいよ。 これは俺の話だから。」 そう俺が言うと 廣瀬さんはごめんと言うような顔で 病室を出た。 「じゃあ、続きを言うよ?」