別に好きでこんな生活してるわけじゃない。
私が日本でこんな窮屈な生活をしてるのは
確かに選択したけど、両親の都合だし……。
不器用なりに生活できるように
なんとか努力だってしてるのに
あんな男に鼻で笑われ、見下されると
悔しくてしょうがない。
「もう!ほんっと意味わかんない……」
頭をワシャワシャとかき分け、
スーパーで一人鍋のために買った食材を
袋ごと冷蔵庫に乱雑にほおりこみ、
さっきまで奴がねていたベッドに身をなげた
「ん……」
少しミントにコーヒーの混じった大人なにおい。
「くっさ…」
普通だったらうっとりする匂いも今は嫌悪感しかわかない。