叶亜が優しくエルの髪を撫でた。

「きっと、大司さんの心とシンクロしたんだ。エルの様子からして、大司さんの中の一番強い想いは……涙。悲しみだ。」

悲しみ。

お父さんはどんな悲しみをもって、死んだのか。

「お父さん……」

詩音が呟いたそのとき、

部屋のドアがノックされた。