部屋に戻ると、詩音のベッドでエルが寝ていた。

その顔はすごく穏やか。

でも、エルの頬には涙が流れていた。

「……一人で寂しかったの?」

「違うよ」

叶亜が詩音の言葉を否定した。

「エルは、人間の心とシンクロできるんだ」

「人間の心と……シンクロ?」