「……叶亜じゃねえか。久しぶりだな」 刑事が笑顔で叶亜の肩を叩いた。 何?知り合い? 詩音の頭の中が混乱する。 「元気してたか?」 「はい。そこそこ。阿部さんこそ、給料は上がったんですか」 「余計なお世話だよ」 刑事は舌打ちをすると、詩音に再び視線を向けた。