詩音も慌ててその後を追う。 車いすのはずなのに、叶亜の方が詩音より何倍も早く先を行く。 詩音が大司の部屋の前に着くと、すでに部屋のドアは開いていた。 口元を押さえる瑠花と、緊張した面持ちの叶亜をみて、ある程度予想がついた。 そっと部屋の中を覗くと、そこには…… ナイフで胸を刺され、仰向けに倒れた大司の姿があった。