「瑠花さん。大司さんの部屋の合鍵は?」

叶亜が切羽詰まったように言った。

「合鍵は……金庫の中に」

「すぐに取りに行ってください。」

叶亜の言葉に瑠花はうなずくと、走って部屋を出ていく。

「あの……お父さんは」

「ボケッとするな。行くぞ」

叶亜はエルに一言声をかけると、車いすで部屋を飛び出した。