外国人で日本語も話せない幼い少女が、一人でこんなところに来るとは考えにくい。 「エルは……僕にもわからない。」 「わからないって……」 「エルには負の感情がないんだ。僕は彼女からなんの感情も感じ取れない。」 叶亜が悲しそうに言った。 なんだか、胸が痛くなる。 部屋に沈黙が流れた。 そのときだった。