「えっと……This is nice to meet you. L.」
 (こっちこそ初めまして。エルちゃん。)

エルは詩音の下手な英語でも分かったのか、にっこり笑った。

可愛らしい笑顔。

「なんだ。言えるじゃないか」 

叶亜が馬鹿にしたように言う。

「このくらいは言えます。……でもエルちゃんはどうやってこの家に?」

もし叶亜と同じ家に住んでいたとしたら、ここへは一人でバスに乗って来たことになる。