詩音は自分の部屋にいた。 「もうどこ行ったのよ!!」 食事後、「すこし調べることがある」と言って叶亜がどこかへ行ってもう一時間が経つ。 一体、一時間も何を調べるのか。 「……せっかくお母さんと草木さんのこと。分かったのに。」 先程の二人の仲むつまじい姿が脳裏を過る。 ショックを受けるかと思ったが、詩音はいたって普通だった。