「この家族のクズっぷりに決まってるだろ。お互いがお互いを憎み、恨み、怒り、殺したいという感情さえも抱いてた」 「殺したいだなんて……。思いつきで物騒なこと言わないでください。」 「思いつきじゃないさ。僕は人の負の感情を感じることができる。……君だって心配なんだろ?いつ、この家庭がくずれるか」 叶亜は詩音の前に回り込むといたずらな笑みを浮かべた。