「はいっ!私みたいに親を亡くした子や苦しくて貧しい生活をしている子に……」

「君は金に飢えてないんだな」

「お金より愛だって気づいたから。
それに、私、今の生活好きなんですよ」

笑って見せると、叶亜が呆れたようにため息をついた。

「寄付なんてせずに僕にくれたら良かったのに」

「あなたなんかにやるわけないでしょ」

「……で?今日は何しに来た」

言い返せないのか、叶亜が話題を変えた。