友美からもらった絵を抱えて、詩音は叶亜の部屋を訪れた。

叶亜は窓の外の景色を眺めている。

「あの……真実を見つけてくれてありがとうございました。」

「礼はいらない。これが仕事だからね。」


振り向かずに叶亜が言う。

素っ気なさも感じるが、これが彼の精一杯の対応なんだろう。

「……あなたが言ってた、不器用な愛ってこういう意味だったんですね。」