「私……??」

「詩音が……遺産の相続人?そっちが本物の遺言状なの?」

友美の言葉にうなずく叶亜。

「これを見つけて、すべての謎は解けたんです。」

パタンと本を閉じるのを合図に、阿部が瑠花に歩み寄った。

「郡山瑠花……。お前を逮捕する……」

瑠花の手首にはめられる鉄の手錠。

代わりに外される愛子の手錠。

「草木。お前もだぞ」

草木がゆっくりと阿部に手首を出す。