「ああ。……だがそれがどうかしたのか?」 阿部の言葉に叶亜はお腹を押さえて笑った。 「お、おい?」 「阿部さん。あなたは本当に本当の馬鹿なんですね。」 「あ?」 「こーんな、クソみたいな簡単な暗号も解けないなんて。先が見えない」 「お前なぁ!!」 いかにも殴りかかってきてそうな電話の向こうの阿部。