「どうかしたんですか?」 「どういうことだって聞いてんだよ!」 「何が?」 ビンを月明かりに照らしながら答える。 「お前が犯人って言ってた愛人の愛子……。犯行時刻のとき、恋人と近くのカフェにいたんだぞ?店員もみてる。」 「恋人って……大司さん以外の?」 「ああ。そこまで来ると遺産目当て確実だがな。しかも、その恋人が署まで申し出にきた!」