バーガンディ色の鎧に身を包み、邪悪な黒いオーラをまとった女性の姿である。
タローマティは言う。
『......サキ。......サキ。
私は、戻らねばならん。サタンから頼まれ事があった。悪いが、少しの間失礼する』
すると、タローマティは姿を眩ませた。
「............はいはい」
サキは、いつもの事のように呟いた。
「ところで、サキ。このケンジって人、黙らせてくれないか?」
同じく、警察本部 秘密組織 監視科の黒沼 心は目の前のブラックルームを写す巨大な画面を見詰めながら言った。
「私に言わないでよ。混乱しているようね。全員が目を覚ませば、分かる事なのに......」
“ サイコ野郎! ......くそっ、尻尾を出さない気だな ”
「まだ言ってるぞ......」