「え?え?えええ?え?」
「はは、勘違いしまくりだな」
蓮先輩、笑ってるけど笑い事じゃないんです、これ。
でも、全部違うってわかったら、体中に張り詰めていた神経が一気に緩んだ。
「はあぁぁぁ。じゃあ、後夜祭行きますか?」
そう言って、立ち上がろうとしたのに。
「ダメ、座って」
また手を掴まれて、強制的に座らされた。
「何、ですか?」
「さっきさ、何か言いかけたよな?」
「何か、って...」
まさか...。
「“あの、私、蓮先輩のことが...”って」
少し馬鹿にするように、私の真似をしながら言う。
やっぱり、それ...?
「そ、そんなこと、言ってません...」
「え、言ったでしょ?絶対言った!」
「だーかーら、絶対言ってません!!」
「言ったって!」
「言ってない!」