「邪魔なんかされてないけど」



私が来たのは邪魔じゃないって言ってくれるのは、私に気を使ってくれてるからだよね。



どこまで優しいんだ。



でも、好きな人との時間を止められて邪魔なわけないよね。



「私、知ってますよ。蓮先輩と篠原先輩が付き合ってること。私が小道具を片付けに行った後、みんなに発表したんですよね?」



「は?」



「文化祭の練習の時、“文化祭当日な”って二人で言ってましたよね?それをさっき実行したんですよね?文化祭の練習が始まる少し前、放課後に渡り廊下で話した時くらいから付き合ってたんですよね?」



「え?...ん?」



って、こんなこと言ったら私が蓮先輩のこと見てるってことも、好きだってこともわかるよね?



だったら、これが終わらせるチャンス。



この前は言えなかったけど、今なら言える気がする。



「蓮先輩。あの、私、蓮先輩のことが...」