「じゃあ、もう後夜祭始まるから、私は行くね?」
「...ん」
「え、ちょっと...」
これって、私のせいだよね?
私が2人を邪魔しちゃったんだよね?
「ちょっと、座ろうか?」
「はい...」
蓮先輩に言われて、縦に並ぶ机の椅子の前に蓮先輩、後ろに私という風に座った。
「・・・」
「・・・」
何を話せばいいのかわからなくて、ずっとシーンとしている。
蓮先輩は今、本当は篠原先輩と二人でいたはず、私が来なかったら。
だから...。
「あの、蓮先輩。私は大丈夫だから、篠原先輩のとこ行って、ください」
蓮先輩の後ろ姿に言う。
「え?なんで?俺は今、自分の意思でここにいるんだけど」
「いや、それは、私がここに来て、篠原先輩といたのを邪魔しちゃったからですよね?」
「え?」と言って蓮先輩が椅子ごとこちらに向けて私の前にある机に手を置く。