なんと突然鼻をつまんできたのです。
い、息が……できない。
「はい、口開けてー。開けないと死ぬぞー」
なんという強行手段でしょうか。
さすが血も涙もないと評判の新選組副長。やることが豪快です。
だが、死ねるなら本望。このまま苦しいのを我慢すれば……。
「……」
我慢、すれば……。
「……」
が、まんす……。
「ぷはっ!むぐ!?」
息苦しさに我慢できなくなって、酸素を求めて口を開けた瞬間、鬼副長が待ってましたと言わんばかりに口に匙を突っ込んできました。
そして一掬いのお粥を私の口に入れると、素早く匙を抜き、吐き出せないように口を押えられる。
抵抗したのですが、無意味な結果と終わり、口の中の物をゴクンと飲み込んでしまいました。