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「天宮、食え」

「いりません……」

「食えったら食え!」

「いりません!」

私の口元にお粥を掬った匙を持ってくるのは新選組の鬼の副長土方歳三。

いつまでも食べない私にイラついているらしく、眉間に皺が寄っています。

むむむ、と睨み合いをする私と鬼副長。

けど本当はお腹はペコペコ。お腹と背中がくっつきそう。

でも、これまで断固として食べるのを拒否していたから、素直に食べるのは負けたような気がして悔しい。

ああ……でも、お粥美味しそうだな。

と思った時だった。

ずっと静かだったお腹がタイミング悪く、ぐぅぅぅ……と鳴ってしまう。

お腹が鳴ったことで顔が真っ赤になるのを感じる。

チラッと鬼副長をみれば何だか勝ち誇ったような顔をしていました。

「何だ。腹減ってんじゃねえか」

「……減ってません」

「だったらさっきの音は何だよ。ほら、言ってみろ」

鬼副長が輝く悪い顔をしながら私の頬を指でムニムニ突っつく。

むぅぅ~……。主導権を握られたようで悔しい。