「それから2つ目は、人の気持ちをよく汲み取って行動してるとこです!」
いやそんな!(笑)
ま、悠哉と一緒にいるから、そういうとこは人一倍気をつけるようになったのかもな!
「最後に、いるだけで場が明るくなる笑顔と包容力を持ってる先輩だって言ってました!」
いるだけで場が明るくなるなんて、花乃ちゃんには俺がそう見えてんのか!?
嬉しい、反面、ちょっと信じられない。
けど、萌絵ちゃんの次の一言がそんな気持ちを吹き飛ばした。
「花乃は鈍感なくせに人の良いとこはちゃんと見てるんですよね!結局『陽大先輩の良さは3つなんかじゃ足りないよっ!』て言い出して、長々と喋ってましたよー!(笑)」
「何か想像できるわ!(笑)花乃ちゃんは良い子の代表格って感じだもんな!」
「ですよねー!花乃は人の良いとこばっか見るから、逆にそれがムズムズするときもありますけどね!(笑)」
ムズムズって表現がおかしくてつい笑ってしまった。
でも何か分かるわ。
それから花乃ちゃんあるあるで盛り上がった俺と萌絵ちゃん。
電話を切る間際には、『今度は直接、花乃ちゃんのこと以外の話をしよう』っていう約束もした!
「校内で見かけたら声かけますね!」って言う萌絵ちゃんの声がまだ頭ん中に繰り返されてる。
…ほんと、花乃ちゃんに感謝だ!
花乃ちゃんのお陰で萌絵ちゃんと電話出来たどころか、花乃ちゃんの話題ですげー盛り上がって仲良くなれたもんな!
この次の日、俺と萌絵ちゃんは約束通り学校でお互いの話をした。
近くで見れば見るほど萌絵ちゃんが可愛いと思ってしまう俺は変態なんだろうか…!?
誰か、違うと言ってくれ~!!!