俺の言葉を、萌絵ちゃんは笑って否定した。
「そんな!いつも奥村先輩の隣にいる優しそうな人ってことは知ってましたし、花乃も色々教えてくれて、陽大先輩ってほんとに良い人なんだなってあたしが思ったんです!」
そうか、俺は“いつも奥村先輩の隣にいる人”だったんだな!
けど、そんな俺をも優しそうだっていう目で見ててくれた萌絵ちゃんにドキッとする俺!
「あー、花乃ちゃんどんなこと言ってた?」
「うーんと、それがですね!花乃ってば、陽大先輩の良いとこ全部あたしに伝えてくれようとして、全然言葉がまとまってなかったんですよー!」
花乃ちゃんの話になると、途端に楽しそうになる萌絵ちゃんの声。
ほんとに友達思いなんだな!
「だからあたし、陽大先輩の良いとこを大まかに3つに絞ってって言ったんです!それで花乃が言ったのは、まず面白くてユニークな先輩だってことです!」
面白い、かあ~!
それは萌絵ちゃん的にどうなんだ?