ある日の昼休みのこと、弁当の前にトイレに行った帰り、俺は向かいの校舎に花乃ちゃんを見つけた。
そーいや、花乃ちゃんっていっつも同じ3人といるよな!
4人の姿をパッと見ただけでも、仲良いのが伝わってくる。
あの上原遊って子は確かホルンパートの子だから知ってるけど、他の2人は知らねーなあ…。
そう思って4人をよく見ようと窓に近づくと、なかなか帰って来ない俺を探して悠哉も出てきた。
「陽大遅せーよ、何してんの。」
悠哉は俺を見つけると隣に歩いてきて、窓の前の手すりにだるそうにもたれかかった。
「ん、花乃じゃん。」
途端に悠哉の顔つきが変わる。
きっと悠哉自身は気づいてねーんだろうけど、花乃ちゃんのことになるとスネア叩いてるときみてーにキラキラすんだよな。
犬にはホネ、悠哉には花乃ちゃん、みたいな(笑)