胸の中に熱いものがこみ上げてくる。 ドキドキして、心臓の音が遥斗先輩にまで聞こえちゃいそうだよ。 この気持ちを先輩に伝えたい。 今すぐ伝えたい。 「…遥斗先輩、悠哉先輩をお借りしても良いですかっ?」 「おう、ちょっとだけな。すぐ帰って来いよ?」 「はい!」 遥斗先輩の返事を聞くなり、わたしは悠哉先輩の手を引いて走り出した。