その次の日。

「…!」

香は飛び起きた。

シオンが…危ない!

香には、離れていてもシオンの気を感じることが出来た。

「まだ起き上がってはなりません」

声の主を見ると、巫女らしき女がこちらを見ていた。

とたん、白髪の医者らしき男性に脈をとられる。

「私は巫女長のレイアと申します。
あなたは、『守護する者』カオルですね」

香は言葉を返さず、巫女長レイアを静かに見つめた。

レイアはホッと息をつき、水の入った器を香に手渡した。