「ファル、リアラの街ってここからどれくらいかかるの?」

シオンは朝食後、ファルに尋ねた。

「馬で半日もかからない」

「そう…」

「どうした?」

シオンは魚の跳ねる水面を見つめながら言った。

「香が、心配で…」

カオル…。

「守護する者か。あの女なら、一足先にリアラの城に戻った。
今頃、宮廷医に診てもらっているだろう」

シオンは頷いた。

香はいつも、『七色の瞳の乙女』を守るために輪廻転生してるって言ってた…。

シオンは、思いきって言った。