「うん」

シオンは慌てて耳につけた。

アールにした細い茎の部分を耳穴に通すと、先端の花びらが可愛らしく揺れた。

シオンはオズオズとファルを見て尋ねた。

「どう…?」

ファルはチラリとシオンを見た。

我ながら、選んだ花が良かった。

とてもよく似合っていた。

けれどファルはそれを言えなくて、シオンの頭に手をまわすと、自分の胸に引き寄せた。

「それをずっとしてろ。他の男からもらった物など、つけるな」

は……?

……男の人にもらったんじゃないのに、なんでそんな設定に?

「ファル…」