シオンはニッコリ笑うと、ファルの後頭部に手を回した。

「ダメだ!やっぱり俺からする」

シオンの腕を優しく掴むと、男らしい精悍な頬を斜めに傾けて、ファルは再びシオンにキスをした。

「っ……ファルったら」

僅かにできた隙間から、シオンが言葉を漏らす。

何度も何度も角度を変えて口付けるファルの胸を、シオンが少し押した。

「もう……苦しい」

ファルは、顔を離すとニヤッと笑った。

「少しはお前も我慢しろ。俺はこの七日間、生きた心地がしなかったんだ」

ファルの言葉を聞いて、シオンは信じられないと言ったように眼を細めた。

「そんなに寝てたの?」