「シオン!!」

ギュッと眉を寄せたかと思うと、自分の上に身を伏せて頬を寄せたファルに、シオンはクスクスと笑った。

「ファルったら、重い……」

それからファルの金色の髪を撫でた。

「どうしたの、ファル」

ファルは顔を起こして切なく笑うと、シオンを至近距離から甘く睨んだ。

「こんなに俺を心配させるなど、いい度胸だ」

「……ごめん」

ポツンと呟いて、潤んだ瞳を向けるシオンに、グッと胸が疼く。

「お前から……キスしたら、許す」

シオンは少し眉を上げたが、

「凄く簡単」