そうだ。

俺はこれからもお前といたい。

共に生きていきたいんだ。

「シオン」

床に膝をつき、ファルは眠るシオンの顔を覗き込んだ。

「本当に、俺が口付けたらお前は目覚めてくれるのか?
俺がお前に……キスしたら」

ファルはそこまで言うと、シオンの手を握り髪を撫でた。

……思い返せば、出会ってから一緒に過ごした時間はとても短い。

「これから、俺にお前の時間を分けてくれないか?
共に未来を築かないか?
俺はお前と人生を歩んでいきたい」

ファルは、言い終えるとシオンの唇にそっとキスをした。