みんな、ごめんね。

『七色の瞳の乙女』なのに、あまり役に立てなくて。

シオンの身体がゆっくりと崩れ落ちた。

「シオン、シオンッ!!」

香の声がやけに遠くなり、シオンは固く眼を閉じた。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

七日後。

奪還後のケシア。

「きっと、凄く体力を使ったのよ」

香は寝台に横たわるシオンを見つめながら小さな声で言った。

戦後処理の最中であったファル達は、天から降り注ぐ、キラキラとした七色に輝く小さな粒を見て言葉を失った。

七色の光の粒が身体に触れた瞬間、生気がみなぎり、戦いの疲れが嘘のように消えた。