「これは神の槍?」
シオンは頷いた。
「オーディンが言うには、シリウスは悪神ロキに心を売り渡し、それと引き換えに、何処でも何でも見ることが出来る遠魔眼を手に入れたらしいの。こうなると手遅れらしくて……」
香がシリウスを見つめてから立ち上がった。
それからグイッと涙を拭い、少し笑った。
「……最後に剣清に会えて良かった」
空の遠くを見つめた、諦めと爽やかな感情が混ざりあった香の眼を、皆が見つめた。
「もう、終わったわ。やっと前を向ける」
その時である。
香の言葉を待っていたように、シリウスの身体が透け始めた。
「おい、見ろ」
シオンは頷いた。
「オーディンが言うには、シリウスは悪神ロキに心を売り渡し、それと引き換えに、何処でも何でも見ることが出来る遠魔眼を手に入れたらしいの。こうなると手遅れらしくて……」
香がシリウスを見つめてから立ち上がった。
それからグイッと涙を拭い、少し笑った。
「……最後に剣清に会えて良かった」
空の遠くを見つめた、諦めと爽やかな感情が混ざりあった香の眼を、皆が見つめた。
「もう、終わったわ。やっと前を向ける」
その時である。
香の言葉を待っていたように、シリウスの身体が透け始めた。
「おい、見ろ」