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……ん……。

シオンは寝返りをうった。

な、に、この感じ……。

硬くて柔らかくてあったかい……。

シオンは心地よくて、しがみついた。

体に力が入らず、眼を開けなかった。

ファルはシオンを見つめた。

馬上で気を失ったところを慌てておろしたが、酷い熱で意識が朦朧としていた。

声をかけながら、頬を数回叩いてみたが、返事がない。

ファルは仕方なく、エリルの森の小高い丘まで戻った。

そこに雨風をしのげる浅い洞窟があるのを、彼は知っていたのだ。