第六感がそう告げた。

『守護する者を、自由にした』と。

シオンは自分の身体から放たれる光に怯えながらも、香の元に駆け寄りひざまづいてその手を取った。

「行って、香!香の人生だもの、後悔して欲しくない」

香は泣き笑いの表情でシオンを見つめた。

「……うん」

それからギュッとシオンを抱き締める。

「ありがとう……私、行くね。前世から引きずってた思いに決着をつけてくる」

「無事を祈ってる」

互いの顔をこんなに見つめ合ったことはない。

やがて香は立ち上がった。

「行くわ!」