シオンがそう言ったその時である。

突然シオンの身体から放たれた七色の光線が天幕内を明るく照らし、香を包み込んだ。

「ああああっ!!」

身体を貫かれるような鋭く激しい痛みが香を襲い、彼女は弓形になり悲鳴をあげた。

な、なに!?

シオンは目を見開いた。

「香っ?!香っ?!」

香は地に膝をついて大きく息を吸い込むと、震える両手を見つめた。

切れた!

経験はないけれど、香には理解できた。

身体がそう言っているのだ。

『守護する者としての役目が終わった』と。

一方、シオンもまた、理解した。