「この戦いに決着が着くまで待っていてくれないか」

「……うん……」

ファルが身を起こし、大きな両手でシオンの顔を優しく包んだ。

黄金の瞳が優しくて、シオンは夢中でファルを見つめた。

「ファル」

「ん?」

シオンはファルに身を寄せて囁くように言った。

「死なないでね。絶対、死なないでね」

ファルは、シオンに口付けてからフッと笑った。

「生きて戻ると約束する」