「私はシオン。ここはどういう世界?黄金族人間って?」

シオンがこういうや否や、ニンフ達はピタリと黙り込んだ。

そして一際光輝くニンフがにっこりと微笑んで、ゆっくりとした口調で話し始めた。

「初めまして、シオン。
ここは黄金族人間の国、リーリアス帝国よ。
黄金族人間の国だけど、それ以外の者だっているわ。
私達妖精もいれば、神々だっているの」

 へ、へぇ…。

「あ、あの、私ともう一人、ここにいなかった?香っていうんだけど…」

ニンフは仲間同士で顔を見合わせて、またしても好き勝手に話し始めた。