ああ、シオン!

カイルは、ベッドに座っているシオンを思わず引き寄せて胸に抱いた。

甘い香りが鼻孔をくすぐり、柔らかな身体を感じて目眩がする。

ああ、シオンを自分のものにしたい!

だが、あまり強引な行動に出て、拒絶されたくはない。

「……カイル、苦しい」

シオンの声に思わず我に返る。

「ああ、ごめん。
……足、出して。大丈夫、すぐに終わるから」

コクンと頷いたシオンの額に優しく口付け、カイルは彼女の足の甲にそっと触れた。

「ん、見た通り、もう抜糸して大丈夫だ」

「ねえ、カイル」

「ん?」