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……っく…!

アイーダは、痛む全身に顔をしかめた。

守護する者め…!

アイーダの美しく白い肌は焼け焦げ、所々皮膚が裂け、魔性特有の黒い血がドクドクと流れ出ている。

やっとの思いで首だけを上げると、そこが自分の世界である事が分かった。

ジュードヘイムでしか咲かぬ、アヴィの花が彼女の頬のすぐ近くで揺れているからだ。

…どこだ…?七色の瞳の乙女は?

まさか、自分だけが舞い戻ったのではあるまいな…?

アイーダは、世界樹ユグドラシルの根で作られた腕輪を反対側の手で確認し、ホッと息をついた。