……だから、俺を見るなっ!

ファルはスープをゴクゴクと飲み干した。

「いやー、心配だよな、ファル」

アルゴが首を振りながらファルをチラリと見た。

「シオンはカイルの部屋で一緒に暮らしてるんだろ?もしもカイルが」

ファルが勢いよく立ち上がった。

「出掛けるっ!!」

「バカね!」

香が呆れたように口を開いた。

「白金族人間は、シオンの力が必用なのよ?!抱くなんてシリウスが許すわけないでしょ!」

アルゴが気まずそうに、立ち上がったファルの肩をポンポンと叩いた。

「良かったな、ファル」