「一晩の内に耳飾りを贈る間柄になるとは、お前も随分……」

「父上!」

ファルが赤面し、集まった面々を、落ち着きなく見回した。

「プッ」

以外にもマーカスが吹き出し、それを見たアルゴがニヤニヤと笑った。

コイツらっ!

ファルはブルッと頭を振ると、声を荒げた。

「お前らっ!ロイザとジュードを見に行くぞ!
父上、ではまた後日!」

強引に話を終わらせ、ファルは大股で歩いて退出した。

その後を慌てて皆が追い、そんな若者達を見ながらダグダは肩を揺らした。