ダグダは頷いた。

「よし、マーカス。ファルを支えてやってくれ。頼んだぞ」

マーカスは、ダグダに黙礼した。

「時期は」

息子の問いに父が答えた。

「月が二度巡る頃を目処に。その頃にはロイザ、ジュードもある程度は回復しているだろう」

「分かった」

ファルは父王ダグダに深々と頭を下げた。

そんなファルに、ダグダはサラリと問いかけた。

「それはそうと、お前は七色の瞳の乙女をどうする気なんだ」

「……っ?!」

たちまち香とアルゴが顔を見合わせ、意味ありげに口角を上げた。