「…!」

殴られた男は一瞬ムッとしたが、すぐにニヤリと笑うと、男らしい顔を傾けて女に近寄せた。

「気の強い女は、嫌いじゃないが」

そこで言葉を切ると、男は女の両手首を片手で束ねるように掴み、自由を奪った。

「まだ陽が高い。夜まで待て…」

女は、妖しく光った男の眼を見て焦った。

夜まで待て…?

それって、それって、つまり、そーゆー…!

「誰か、たっすけてーっ!!!」

「ばか、叫ぶな!」

耳をつんざくような悲鳴をあげた女の口を、男は焦ってふさいだ。