アイーダは意を決すると、寝台に腰かけていたファルにそっと近づき、彼の首にフワリと両手を絡めた。

「……私がお慰めします」

「アイーダ……」

艶やかで低いファルの声が自分の胸元で響き、その息の熱さにアイーダの体も熱くなる。

その時である。

眼にも止まらぬ早さで、アイーダの体はファルによって抱きすくめられ、寝台に押し倒された。

その荒々しさに、この後に待っているであろう甘美な世界を想像し、アイーダの体が疼いた。

「ファル様…!」

甘くファルの名を呼び、首を捻って鎖骨を浮き出し、アイーダは、目一杯ファルを煽った。

「アイーダ」