そんなシオンに再び視線を向けたカイルが、不機嫌そうに口を開く。

「なんなの!?大体、カイルは仕事ないの!?」

「今の僕の仕事は、君の監視だから」

「あのね、私、シリウスに刺されて満足に歩けないの。監視なんて要らないでしょ?
私といてイライラするなら、出ていけば?
なんなら、私がシリウスにお願いして、あなた以外の人と」

「黙るんだ」

「きゃっ!んっ……!」

カイルは苛立たしげにシオンの後頭部に手を回すと、グイッと自分に引寄せて彼女の唇に口付けた。

……許さない。

俺以外の人間が、シオンの隣にいるなんて。

絶対ダメだ。