ちょっとカマをかけただけで易々と引っ掛かるなんて。

それだけ大切な物だって事か。

潤んだ大きな瞳がキラキラと七色に輝き、カイルはシオンに見とれた。

ああ、本当に綺麗だ。

「カイル、返して」

カイルはツンと横を向いた。

「今のは嘘。僕は持ってない」

な、なっにーっ!?

「嘘なの?!最低」

「君だって、耳飾りはつけてなかったと言ったよね」

グッと答えに詰まり、シオンはカイルを睨んだ。

「なんだよ」