「なあ、カオル。お前は『七色の瞳の乙女』を『守護する者』なんだろ?」

アルゴは、自分の横に並んで寝転んでいる香に声をかけた。

「うん。生まれ変わりながら、ずっとね」

「……じゃあ、お前は誰に守られてるんだ?」

香はアルゴをチラリと見ながら答えた。

「……守られた事はない」

「男はその……いるのか?」

「……今はいない。でも、今日、出会ってしまったわ。生まれ変わる前に恋人だった男に」

……俺じゃないよな。

だとしたら……。

「白金族人間の王、シリウスを見たことある?」

「勿論、ある。ファルを援護する時に剣を交えた」